【 SDGｓ 】

何年も
何十年も
わたしが毎日
愛用してきた作務衣。

ほころびては
継ぎ
ほころびては
接（は）ぎ

つどつど
あやこが手をかけ
直してくれて。

いよいよ
継ぎ接ぎも
ままならぬようになると
縫製をほどき
使える部分を切り取って
丁寧に縫い合わせ
あらためて一枚の布にして。

世界に一枚だけの
超カッコいい布。

・・・・・・・・・・

ちなみに
ムスビテの小舎は
材木はもちろん
サッシや畳にいたるまで
捨てられる一歩手前にあった
古材廃材を
継ぎ接ぎした「新築」である。

1本1本錆び釘を抜き
一枚一枚
たわしで洗い出し
あらたにイノチを吹き込んだ材たち。
そこには
想像を超える手間をかけてある。

今や珍しいかもしれないが
ほんの一昔前までは
「あたりまえ」だったのだ。
取り壊される古民家を見ていると
よくわかる。
少なからぬ部材が
廃れては取り替えられ
壊れては付け替えられて
成り立っている。

それが何であれ
壊れたら廃棄する ♡
そして
新品を購入する ♡
そんな暮らしは
ながーーーーーーーーい
歴史の中で
ほんの数十年間の「あたりまえ」
でしかない。

・・・・・・・・・・・

お国の事情は
各々いろいろだろうけど
少なくとも
この国ジャパンには
向こう100年くらいは
もう、新たに何も生産しなくても
やっていけるくらいの「モノ」は
あふれているように思う。

生産が善 ♡
消費が善 ♡
もっと ♡
もっともっと ♡
もっともっともっと ♡

ほんとうにそうかしら。

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妻が
世界に一枚だけの布で
あらたに仕立ててくれた
超カッコいい「新品」のサロンを眺めつつ
そこはかとなく
いろいろおもう。

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